加賀ハイヤ節(白山市白峰地区)                       

 

1 ハイヤ可愛いや いついつ来て見てもヨ(アラヨイヨイヨイ)

  たすき投げやるソーレ暇はないヨー(アラヨイヨイヨイ)

                   (以下はやしことば略)
2 ハイヤ可愛いや 今朝出た船はヨー ここの港へ泊めるたやらヨ

3 ハイヤたすき投げやる暇ならあれどヨー あなた忘れるソーレ暇がないヨー

4 ハイヤここのかか様 朝起きゃ早いヨ 表開いてソーレ福を呼ぶヨ

5 ハイヤ表来たかよ 裏から来たかヨ 私しゃ裏からソーレ思って来たヨ

6 ハイヤ三味や太鼓で忘れるようなヨ 浅い惚れよはソーレせぬがよいヨ

7 ハイヤ一夜一夜に心が変わるヨ 誰が横槍ソーレいれるやらヨ

8 ハイヤ来いとことづけ その行くよさはヨ 足の軽さがソーレ いつよいりもヨ

 

 白山市白峰地区に伝承されている騒ぎ唄である。九州の牛深ハイヤ節が北前船の船乗りによって全国沿岸の諸港に伝わり、北陸の地にも持ち込まれた。福井県三国港に持ち込まれ唄が川沿いにのぼり、福井市美山町や大野市に運ばれた。石川県の白峰の人たちが谷や峠を越えて大野市へ出稼ぎ行った折、そこで唄われていた「ハイヤ節」を覚えて故郷に持ち帰ったのである。この曲を全国大会などに紹介するとき、加賀の唄であることから、「白峰ハイヤ節」と言わないで「加賀ハイヤ節」と言った。(加賀山昭編「全楽譜・北陸民謡集」から引用)